皆さんは『痺れ』を感じることはありますか?
正座をした時、机にうつ伏せで寝た時、、、
痺れを経験した方は多いと思います。
今回は体勢によって『腕が痺れる』といったお悩みの患者様の症例紹介をしていきます。
今回の主訴としては、『日常のふとした姿勢や就寝時に腕が全体的に痺れる』といった主訴でした。
特に横向きでの就寝時に腕の痺れが強くなるとのことでした。
『横になって寝ると』という部分であまり関与は考えていませんでしたが、まずは神経症状なのか、血管の圧迫による症状なのかを見極めるためにスパーリンテストを行いました。
スパーリングテストは脊髄から伸びる神経の枝の出口である椎間孔が狭くなるようにストレスをかけ、症状が出るかどうかをチェックします。
頚部を回旋、伸展することにより椎間孔を狭くし神経の圧迫を強めるテストです。
下の写真では黄色の繊維(神経)の出口が椎間孔になり、向かって左側が前側、右が後側となります。
特にパソコンやスマホが主流の現代では、顎が前に出る姿勢になってしまうことが多いため頚椎が常に伸展した状態になり椎間孔が圧迫されやすくなります。
次に血管の絞扼による検査に移りました。
腕が痺れる際に、血管が圧迫を受けやすい部分として
・斜角筋三角(前斜角筋、中斜角筋、第1肋骨)
・鎖骨下(鎖骨、第1肋骨)
・小胸筋下(肋骨、小胸筋)
・クアドリラテラルスペース(大円筋、小円筋、上腕三頭筋、上腕骨)
以上のように絞扼をされやすい場所があります。
今回は全部位を圧迫した中でも小胸筋部を圧迫した際に症状の再現性が高かったため、全体的に整えた後に小胸筋に対してアプローチを行っていきました。
まずは胸をしっかりと張った姿勢を作れるように、制限因子となる部分を取り除いていきました。
当院では組織間リリースという手法を取り入れています。
癒着してしまっている組織を剥がして本来あるべきスムーズな動きを引き出していく治療です。
これを行うことにより、ストレッチやマッサージでは得ることができない、良くなった動きの持続を得ることができます。
今回の施術では、まず制限が強かった鎖骨上の皮膚や広背筋や前鋸筋などの胸をすぼませてしまうところをリリースしました。
胸はある程度張れるようになってきましたが、まだ痺れが残っていたので、小胸筋とその下を通る血管と神経をリリースしたところ症状がかなり緩解しました。
リリースだけでなく胸郭をしっかり挙上しておくことが必要なため、運動療法としてアクティブツイスターとチンインエクササイズを指導しました。
次の週に来院された際も、しっかりとエクササイズが行えていたこともあり、症状は出ていませんでした。
緩めること、症状へのアプローチも大切ですが
ご自身の力で症状を予防することも大切ですね。
「施術の前後で体の変化が体感できる」
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